ホームAVION ツアー日記南アフリカ5月の旅(ブルートレイン&南アフリカ)レポート

南アフリカ5月の旅(ブルートレイン&南アフリカ)レポート

南アフリカ5月の旅(ブルートレイン&南アフリカ)レポート

旅人:高城 英雄

南アフリカと言えば燦々と輝く太陽と青い空、世界で2番目に大きい滝(ジンバブェにある)、自然の中で間近に見ることが出来る様々な動物達や植物、豊富で新鮮な食物などだとネルソン・マンデーラ大統領が言ったことが思い出される。

他に、ダイヤモンドと金の大産出国として急速な植民地化が進み、アパルトヘイトが実施され貧富の差が拡大した。たゆみない抵抗運動と国際世論に押されてアパルトヘイトが撤廃され身分は自由化されたが依然として社会不安が残っているなど併せ思い出す。



バブーン

私達はヨハネスブルグに着いて、乗継ぎ時間2時間ほどでジンバブエにあるビクトリアフォールズに向かった。

ここの国内線空港は旧国内線の建物を跨いで200m程離れたところに新設されている。なかなか機能的で近代的な建物である。今までと違って乗継ぎ時間には乗り遅れないよう十分注意しなければならない。

到着後ホテル・エレファントヒルズ・インターコンチネンタルに入ると、テラス状に突き出たロビーの広い窓から眼下に広いザンベジ川の流れや白い水煙の立ち昇るビクトリア滝、ゴルフコース上に見え隠れするインパラ(角がスマートに細長く足の細い鹿)やバブーン(猿に似たひひ)が見え、ああアフリカへ来たなと言う実感が沸いてきた
   




ビクトリアの滝

ビクトリアの滝はさすがに大きく、ホテルを出て間もなく轟音が地を這って聞こえて来る、滝に近づくにつれてガイドが言った通り雨が降ってきた。カッパも傘も必要でちゃんとカッパは2米ドルでガイドが用意していた。 




ビクトリア滝の虹

もともとイギリス人リビングストンが滝を発見する前、現地人は「MOSI OA TUNYA」"雷鳴の轟く水煙"と呼んでいたのだが、リビングストンが時のイギリス女王の名ビクトリアとつけたのだ。
滝の近くではカメラを構えることも出来ないほどの土砂降りで、地に落ちた水が総て舞い上がって落ちてきているのではないかと思った、これには本当に吃驚。
これで世界に3つある大きな滝の2番目と3番目をみたことになった、目の前に広がる筆舌し難い景色に、胸一杯の感動がわき起こってきた。あと見残っているのはブラジルのイグアスの滝だけだ、生きている内に是非行ってみたいものだと又新たな欲望に駆られた。

この水煙と雷鳴に似た轟音や降り注ぐ水はなんと表現していいか、が、あえて言えばナイアガラの滝壺に霧の乙女号に乗って向かっているのと同じだと言える。

滝壺に近づき、風の吹き具合で時折水煙が晴れる時を狙ってシャッターを切る、水煙の上に綺麗な虹が幾重にも架かっていて美しい。




ザンベジ川の遊覧船

ザンベジ川の象さん

屋根付きのクルーズ船に乗ってサンセット・クルーズに出かけた、ザンベジ川の両岸はナイルクルーズを彷彿とさせる景観である。茂みの中に2頭の象が見えた船客が一斉に歓声をあげる。船は茂みに船首を寄せて写真を撮りやすくしてくれる、船長のサービスだ。  




夕日

岸辺の茂みに大きな蟻塚(ターメイト・マウンド)が見えた。

午後6時52分日が沈んでゆく、真っ赤な夕日が水面を染める、なんとも言えない景色である。

空には、ひきかえに星の姿が現れた。




テーブルマウンテン

ケープタウンも快晴に恵まれた。3億5千万年前海底だったと言われる1088mのテーブルマウンテンの頂に登って見ると眼下は靄に包まれていてはっきりとはしない。南極から上ってくる寒流が大西洋を流れているので、いつも霧状の雲が漂っているのだろう。
頂上には特異な生物、ゾウ科の「ダッジィー」というねずみを太らせたようなものが棲んでいるというが見ることはできなかった。南アフリカの国花キングプロテアの花が崖に小さな住みかを見つけて咲いている。
テーブルマウンテン
夜、テーブルマウンテンと道を挟んで向かいにあるシグナルヒル346mに上ると街の夜景がきらきら輝く明かりに浮かんで美しい。人々の憩いの場所になっていてベンチや車の中に二人連れがいる。見上げると満天の星の中に南十字星が見えたが、オーストラリア、ニュージーランド、サモアなどで見た十字星より小さく一寸遠くに見えた。
ウオーターフロントにある大ショッピングセンターは夜9時頃までは安全だと説明がある。市内の昼間は安全だが夜の一人歩きは駄目だと言う。ウオーターフロントの中を歩いてみると、いろんな国の人々で賑わっていた店がある、日本人の板さんが鮨をにぎっている、65ランド(1,100円位)で鮨を食べた、この時期は「きはだ鮪」だと板さんが教えてくれた。ヨハネスブルグで食べた鮨よりはるかに活きがが良く美味しかった。




ペンギン

ドイカー島のアザラシ

喜望峰

ケープポイント

ケープタウンの見所は他にも多くあり、ペンギンがうじゃうじゃいるボルダースビーチ、アザラシの生息地ドイカー島など短い滞在の中で総て見てまわった。ペンギンは、オーストラリアのフィリップ島で寒さに震えながら夜中にしか見ることが出来なかったが、ここでは昼間見ることが出来る。しかも幾枚も写真を撮ることが出来るので感激だ。

アザラシはホウト湾から小型の観光船で岬の突端に浮かんでいるドイカー島まで見物に行くのだ。船は結構ピッチングとローリングで上下左右に揺れる。
現場に到着すると、たくさんのアザラシがカモメに混じって日向ぼっこをしていたり海に潜って餌をとっているのが見える。 

最後の見所はなんと言っても喜望峰である。
ポルトガルのヴァスコ・ダ・ガマがインド航路を発見した際に国王マヌエル1世がポルトガルに喜びをもたらすだろうといって名付けた岬だ。

快晴に恵まれた岬は風もなく海は凪いでいた。

喜望峰が最南端だと思っていたら、さらに南にあるケープポイントの標高210mが左手を伸ばしたような形であった。上ってみると岬の西側には寒流が流れ東側には暖流が流れてぶつかり合っていて白波が立ち、霧が多く発生する場所だということが分かった。
ケープポイント
この岬の突端には灯台が残っていて記念写真を撮った。ガイドが喜望峰の先の海を指し、あそこにその昔「さまよえるオランダ人」と呼ばれた幽霊船が漂っていた場所だといっていた。

6泊9日間の旅はこうして忙しく終わった、今度来る時は有名なクルーガー国立公園の中にあるサビサビというロッジに泊まって、ビッグ5と呼ばれるライオンやヒョウなどの肉食動物達と出会いたいという願いを残しながら。

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