サビサビが一番だ!
旅人:高城 英雄
マサイマラ・ンゴロンゴロ(ケニア・タンザニア)
僅か13日ばかりの旅だったが、印象を記してみよう。今までの南部アフリカとは全く違っていた。
広いサバンナに多くの種類の動物たちがたくさん生息していて、人間達がゲ-ジのようなワンボックスカ-に乗り、天蓋を開けて動物たちを見物し、そこから写真を撮る。しかも、クル-ガ-と違ってカ-ト道から外れて動物に近づくことが禁止されているので、カメラはかなり大き目の望遠を持っていないと迫力あるものは撮れないし、ここでは、ビッグファイブ総てを見ることは出来ない。しかし、マサイマラやンゴロンゴロには雄大なサバンナやクレ-タ-の景色が広がっていて、景色の中に埋没するような気分に浸れた。殊に今回は朝夕小雨が降って早朝霧が発生し、ロマンチックでミステリアスな自然の中を車で走る経験をした。10時ころになると決まって太陽が顔を出し、寒さから解放されて暖かい一日が始まり心豊かになれた。
サビサビ(クル-ガ-/南アフリカ)
ゲ-ムドライブの楽しさは、クル-ガ-に勝る所は無いような気がしている。レンジャ-たちが、動物たちの糞を説明し、足跡の新旧を辿って動物を追うのはまさにゲ-ムという雰囲気を味わえる。勿論どちらも、何台か車によって、あるいは、走る方向によって出合う動物が違うのが面白かったのだが・・・。
動物たちは運が良ければビッグファイブ総てを見ることが出来るし、実際私は見た。象と犀、カバの群れ、豹のハンティング、バッファロ-、縞馬の群れ、
キリン、ライオン、アンテロ-プ各種などなど探す楽しみがあった。
エレファントバレ-(チョベ/ボツワナ)
昨年のエレファントバレ-も良かった。早朝からさまざまな動物や鳥の鳴き声で起こされ、起きてみると象の群がテントロッジの近くを徘徊しているなど本当に動物と自然の中で寝起きしているような錯覚があった。オ-プンカ-でチョベへ出掛けてゲ-ムドライブをするのが一般的だ。チョベ川に遊ぶカバの大群や象の群れ。夕陽を浴びて影絵のような姿で川を渡り、寝ぐらに帰る象たちは印象的だ。
時には雌ライオンのプライドに出合うことが出来る。バッファロ-、キリン、ワニ、大トカゲなどをたくさんみることが出来た。珍しい食蟻獣もいた。
ヴィクトリアフォ-ルズからやって来て、昼間のサファリだけでは、見ることが出来る動物たちは少ない。せめて、2〜3泊して楽しみたい。他のロッジにも泊まったがやはり、エレファントバレ-が良かった。
オカバンゴ(ボツワナ)
オカバンゴのモレミしか経験は無いが、素朴な雰囲気にウッドデッキの上に建てられたコテージは浮き世離れしていた。眼前に広がる沼に浮かぶモコロ、夜ともなれば南十字星が浮かぶ満天の星空。カバの鳴き声が響き、コヨ-テの鳴き声に怯えたりした夜明け。珍しいハンティングドッグの群れを間近で見ることが出来たし、豹をアカシアの木の下で見た。運転手兼任のオ-プンカ-でレンジャ-より早く動物たちを見つける楽しさがあった。ライオン以外は5回のゲ-ムドライブで総て見た。ライオンはカラハリ砂漠近くに行かないとなかなか見ることが出来ないらしい。
いずれの処も電話やテレビも無く、自然の中でのんびりと過ごせることは、やはり現世を忘れ心癒されること間違いない。