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ナミビア共和国 レポート

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一度は見てみたい砂丘群

今回の旅で無理を言って行く先変更をしてもらったのが、ナミビア共和国にある砂丘行きだ。希望通り砂漠の中にあるロッジがとれたというのは日本を出発するほんの数日前であった。

ナミビア共和国とは

ナミビアは大西洋に面したアフリカ南西部にある国である。1990年の3月、それまで統治されていた南アフリカから独立をかちとった。
独立以前から大西洋岸に拡がる砂漠地帯の南アフリカに近い、オレンジ川河口付近でダイヤモンドが採れ、銅、鉛、亜鉛、パラジュ−ムなどとともに鉱業が、独立後もこの国を支えている。



ナミブ砂漠の砂丘

国土は82万Km²でボツワナより大きいがGNPは半分くらいである。この国は北朝鮮と親密な関係にあり、現在でも5000人くらいの人が首都ウイントフックにある特別区の中で住んでいる。独立戦争当時兵器など多くの有償援助を受け、戦後支払いが出来なかった為に、代償として永久漁業権をロシヤと共にあたえて現在に至っている。又、小山の中腹には独立を支援してくれたということで北朝鮮の記念塔を建てたりもしてある。
 地形的には、赤道の南側にあり乾燥地帯に属し、雨期が短く、ナミブ砂漠とその東側にカラハリ砂漠が展開している。カラハリ砂漠の北側にはエトシャ・パン湿地帯とオカバンゴ湿地帯が拡がっている。

ナミブ砂漠の不思議

ナミブ砂漠は大西洋岸に沿って、南北1600km、幅40~130kmに拡がっている。この砂漠はどうして出来たのであろうか。ガイドの話によれば「今から4800万年前ころ、現在ある砂漠の北側を流れているクイセブ川と南を流れているオレンジ川が東北にあるオカバンゴを水源とし、カラハリ砂漠を通って砂漠から大量の砂や岩石を運んで流れていた。やがてそれらが堆積して現在の砂漠を形成した」と云うのだ。


然し私はあまりその説には頷けない。
到着したウイントフック空港から4時間半をかけてこの砂漠にやってくる途中山間を通ったが、青々とした山から地層が露わになっている地域を通り越すと次第に風化した山々が続き、砂が大量に流れだしている風景に出会っている。
確かそこでもガイドは赤茶けた砂が山をえぐるように口を開けているところを指して
「2400万年前の風化している地層が顕れている」と云っていた。多分両方がこんなふうな砂漠化をすすめてきたのであろう。

砂漠への道

砂丘への道は航空機で南アフリカのヨハネスブルグから2時間かけて首都のウイントフック空港にやってくることから始まる。車で砂漠自然公園の入口まで3時間半のドライブがまっている。



砂丘(ジューン45)

砂漠と言えば、中国のシルクロ−ドのトルファンからウルムチへ向かう途中、砂礫が拡がっていたのを知っている。そしてそれを私達は「ゴビの砂漠」と呼んでいた。
ゴビという呼び名は砂漠という意味なので、砂漠の砂漠とは変な言い方である。それはともかく中国のシルクロ−ドと同じ風景がずっと拡がっている。だが公園の入口から1時間半くらい先に車を走らせて行くと、白砂の量が多くなっていわゆる砂漠に変わってくる。
道端には、オリックスやダチョウ、インパラやクドゥ、羊や馬などが散見できる。
チ−タやライオン、ハイエナなどは山岳地帯にたくさんいると説明があった。

砂丘ジュ−ン45


砂丘ジュ−ン45

白砂に入ったら車を4駆に乗り換えなければならない、公園入口から45kmのところに形や稜線のスロ−プが美しい砂丘がある。日の当たる側、日陰の側が砂丘の稜線ではっきり分かれていて美しい写真が撮れるので、写真家の対象にもなっている。それが有名なジュ−ン45である。人々はこれを見たさにここまでやって来るのである。
砂はかなりしまっていて歩き易く、訪れた人達は必ず登る。北側の砂丘と南側の砂丘の間に白砂砂漠とゴビが拡がっていて、その中ほどに道路が走っている。独立戦争後平和になって不要となった兵士達に1991年から5年かけて作らせたものだそうだ。おかげで砂嵐はかなり治まったが、急造の道路だけあって今はがたがた道になっている。



星形砂丘

砂丘は風の吹く方向で星形とか月形とか3種類に分かれる形をしていて、ここは星形が多いとガイドは説明していた。
又、砂丘にはいろいろ名前が付けられていて、雄大さでグランドパパ、反対側にあるグランドママと呼ばれる優しい稜線を持った美しい砂丘が、パパと向かい合ってある。
砂丘は大西洋岸まで70km、反対の東側に向かって120km、南に800kmに拡がっている広大なものである。

砂漠の中にリトル・クララと云うロッジがある。入口のある母屋の左右に7棟のコテ−ジが建っている。1棟は家族タイプであとは二人用だ。
わずか14組しか泊まれないから予約は常に満員ということだ。コテ−ジは砂丘の方角に入口兼寝室の窓が大きく開かれている。奥にシャワ−ル−ムと洗面所があって、屋上へ上れる外階段がついている。小さな虫やヤモリ、カナヘビなどがいる。
 夜空は美しい、この時期、オリオン星座が真上に大きくまたたき、南十字星が南地平線のうえに尻尾を垂らしている。星がとっても大きくきれいだと夕食時、給仕をしてくれているロッジの綺麗なママに云うと「それじゃあお蒲団を屋上にひいてあげましょう。星を見ながらお休みなさい」というではないか。
恋人と二人で来て、星に包まれながらまどろむなんてとってもロマンチックだなと思った。
ここも又、1泊だけである。砂漠も見た、砂丘にも上った。ゴビ状砂漠に入って不思議な大コオロギも見た。しかしもったいない、少なくとももう1泊して大自然の中に身を置きたい。

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